レインボーパレードのコンセプト 97年、地球温暖化防止京都会議(COP3)に合わせ、環境問題の深刻化を懸念する学生、主婦、会社員、公務員、など一般の人たちが中心になり、渋谷・原宿において行われましたレインボーパレードは、市民団体、企業、省庁をはじめ、数多くの皆様の御理解と御協力、そしてまた世界的なミュージックシーンのエコロジカルな流れともつながり、 二ヶ月とない準備期間にもかかわらず、大変盛大なイベントとして誕生いたしました。 |
今、地球の温暖化を筆頭に、様々な環境問題が発生しています。そしてそれは、便利な私たちの暮らし方そのものから生まれ出てきています。過剰な包装、深夜のネオンサイン、有り余る自動販売機、つけっ放しのエアコン・・・ 私たちが暮らしているこのやり方は、まず周辺の生活環境に影響を与え、やがては地球全体のバランスにまで影響を与えていくでしょう。 その兆候はすでにあちこちで観測されています。酸性雨による森の枯死、表土流出による耕地の減少・砂漠化の進行、オゾンホールの拡大による紫外線障害、ダイオキシンなど環境ホルモンの影響で子孫を残せなくなったワニたち・・・ だから、私たちは考えなければなりません。私たちは次に来る世代が美しい地球で暮らす権利を奪ってしまったのではないか? 人間以外の生き物たちが暮らす世界をも、どんどん狭くしてしまっているのではないか? そんな世界がやって来ることは、本当に私たちが望んだことだったのか、と。 レインボーパレードは、地球環境の大切さを考え、その中で生かされている私たちの反省と感謝の気持ちを表す場です。 地球環境の悪化は私たちのライフスタイルそのものから生まれ出てくるもので、私たち全員が加害者であり、被害者です。したがって、レインボーパレードは自分以外の悪者を探し出し、糾弾する反対闘争ではありません。 このパレードはどんな立場の人にも、それぞれの主張をアピールする場を提供します。虹の各色は、すべての立場の人が参加できる場であることを象徴しているのです。 このようにすべての人、これまで環境問題に関心を持たなかった人たちにも楽しく参加できる場を作ることによって、地球の命を大切に思う人たちの仲間を増やすこと、それがこのパレードの目的です。 1.地球環境問題についてみんなで考えるパレード レインボーパレードは、地球とそこに生きる私たちの未来をねがうパレードです。だから、ちょっとこんなことを、みんなでいっしょに考えてみましょう。たとえば、空気と水と大地が健康であり続けるために は、どうしたらいいのか? 何をしたらいけないのか?あるいは、ある生き物が人間のせいで地球からいなくなってしまうとしたら、それはとっても哀しいことではないのか。そして、水と空気と命のめぐりが妨げられてしまうような人工的な物質が大地の上に溜ってしまうと、私たち自身も、健康に暮らすことができなくなってしまうのではないか、と。 |
レインボーパレードとは(97年アピール) 1.地球温暖化防止京都会議(COP3)を主催国である日本として 日本は、12月1日から10日まで開催される、地球温暖化防止京都会議のホスト国です。しかしながら、当の日本でこの問題に関する認識が余り高くないのが現状です。そのため、政府代表団としても身動きがしづらく、また、閑散とした会議になってしまっては日本国の国際的な役割そのものを問われかねません。このような状況を打開し、京都会議を盛り上げるために、わたしたち一人飛とるの自主的な活動が必要となっているのではないでしょうか。 2.地球温暖化問題は、すべての人が当事者であり、 |